偏差値40前後の高校生への数学指導のポイント

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偏差値40前後の高校生への数学指導のポイント

数学ができない生徒に対してどのように授業を行っていけばいいのか分からないという声を現場で指導しているとよく他の先生方から聞いていました。

特に偏差値が40前後の高校ですと、学力が著しく低い生徒も多く、特に数学は全くできないという生徒も少なくありません。

数学が得意で数学の教師になった方の中には、本当に数学ができない生徒がどういったところで躓いているのか分からないという方もいます。

また公立校ですと、今まで学力が普通から上位の学校ばかり回っていて、人事異動で学力が低い生徒が多い学校に配属になり、そういった生徒との向き合い方が分からないと悩んでいる方も多いです。

私立の高校ですと、教師が長く学校に在籍していることが多いため、数学が著しくできない生徒への指導方法のノウハウがあるところも少なくないかと思います。

偏差値40前後の私立高校で5年間、数学の非常勤講師として私は勤めていました。

そのなかで、指導が困難だといわれる偏差値40前後の生徒に対して、以下の点を意識しながら授業を展開。

・問題の質より量

・数学の基本を丁寧に復習

・声掛けの重要性

上記のポイントをおさえていくことで、数学が苦手な生徒の数学の成績と興味関心、授業への向い方を少しずつ変えていくことに成功しました。

それぞれのポイントについて、今回は詳しくご紹介していきます。

偏差値40前後の高校生への数学指導で注意するポイント

偏差値が40前後の高校生の中には、数学の基本だけでなく小学生で習う計算の基本でさえもあやふやな生徒も多いです。

相手のできないところを指摘するのではなく、あらかじめできない点を教師の方が理解しておくことで、より板書や授業内での解説が彼らの目線にあったものへと変化させていくことができます。

授業では、以下の3点を最初は意識して授業作りを行なっていくと良いでしょう。

・問題の質より量

・数学の基本を丁寧に復習

・声掛けの重要性

上記の3点について、具体的にご説明していきます。

問題の質より量

授業では解かせる問題の質も大事ですが、偏差値が40前後の生徒に対しては、質以上に解かせる問題の量が重要です。

1回解けば理解できそうな内容でも、1回解くだけでも生徒たちにとっては難しいのが現実。

ですので、簡単な例題の数値を変えただけの問題でも良いので、似たような問題を多くとかせて解法を身に付けさせるだけでなく、自信をつけさせていくことが大事です。

最初の1・2問はぎこちなく解いていた生徒も3問、4問と同じような問題を解いていくことで、より自信を持ってだんだん早く問題を解いてくことができるようになっていきます。

同じような問題ばかり10題近く解けば、かなりの人数の生徒が理解できるので、試してみてください。

注意点としては、問題集では設問数も少なく難易度もばらけてしまうので、生徒にあった問題プリントを作成して、授業で使っていくことが効果的です。

数学の基本を丁寧に復習

偏差値40前後の高校の生徒の中には、中学校で習う数学の基本だけでなく、小学校高学年で勉強する算数の単元も危うい生徒が多く見受けられます。

特に、以下の内容において、下記の傾向が顕著ですので、授業の際には注意しなくてはなりません。

・「2×3」と「2の3乗」の区別ができない

・マイナスが入る計算は注意が必要

・分数の計算はより丁寧に指導を!

上記の注意点について解説していきます。

「2×3」と「2の3乗」の区別ができない

中学校で習う数学の範囲の内容でも知識に難がある生徒も多くいます。

特に基本事項で理解できていない点は、「2×3」と「2の3乗」の区別です。

生徒の半数以上が「2×3」と「2の3乗」の区別がつかなかったという年度もありました。

「2×3」はできても、「2の3乗」の答えを「6」と答える生徒が多く、「2×3」と「2の3乗」の区別ができていないことが分かります。

丁寧に、「2×3」は「2が3つある」という意味で、「2の3乗」は「2を3つ掛けること」だという説明を根気強くしていきましょう。

間違った計算のルールが染み付いてしまっているので、「2×3」と「2の3乗」の区別ができるようにしていくことは非常に骨が折れます。

ですが、「2×3」と「2の3乗」の区別ができるように、1回の授業だけでなく、何度も何度も確認の意味を込めて指導していくことが大切です。

また、以下の問題でも間違った考え方が染み付いてしまっている生徒が多くいました。

上記の問題では、数式の意味が分かっていないため、区別ができない場合が多かったです。

こちらも根気強く、前者は「1」だけが2乗されていること、後者では「―1」が符号を含めて2乗されていることを繰り返し説明していきましょう。

マイナスが入る計算は注意が必要

マイナスの数値が計算の中に入ってくるだけで、問題を解くのを諦めてしまう生徒も多くいます。

諦めずに問題を解こうとする生徒でも、計算間違いが非常に多く出てくる箇所なので、注意が必要です。

特に、括弧の前のマイナス記号を分配法則でもって外すことができません。

括弧内の先頭の数字にのみ掛け算をして括弧を外すというような間違った解釈で解くため、計算結果が間違っていても、自分たちで間違っているところを見つけることができないので注意が必要です。

マイナスの値を括弧内の全ての式に分配法則を使って掛け算し、括弧を外していくという説明を多くの問題を解かせながら学習させていくと良いでしょう。

分数の計算はより丁寧な指導を!

偏差値40前後の高校の生徒たちにとって、分数は常に悩みの種。

ほぼ全ての生徒が何かしら分数の計算方法に問題があったり、苦手意識があったりすることが多く、小テストなどでは解かない生徒も多いです。

特にできない計算は以下の2点。

・分数を通分して足し算をする

・分数式の前にマイナスの符号がある場合

最初の指導注意ポイントは、分数の通分。

上記のような計算問題では、通分の方法がまったく分かっていないという生徒から、分母には掛け算していても分子には掛け算していないという生徒も多いです。

上記のような分母が異なる分数が3つ以上の計算になると、解答率も正答率も著しく落ちてしまいます。

対策としては、通分の問題を多く演習していくことです。

通分に特化した計算問題をプリントなどで作成し、問題量多く解かせて慣れさせていくようにすると良いです。

分数式の前に「―」がある場合、誤答する生徒が多くみられました。

以下のような計算式には気をつけて指導していく必要があるでしょう。

上記のような計算式では、先頭の式にのみ「―」をつけて計算した以下のような誤答が多く見られます。

「分子の数式全体に(    )をつけていこう!」と何度も何度も粘り強く説明していくことが重要です。

分子の式全体に「―」がかかっていくのが正しい式の意味だよと、根気強く説明していきましょう。

声掛けの重要性

授業内で演習を行なっていく際に声掛けを行いながら机上巡回していくかと思いますが、偏差値40前後の高校生たちには声掛けは非常に重要です。

解けなくて止まっている生徒だけでなく、授業に飽きている生徒と軽い雑談をして問題に向かわせたり、生徒たちがノートに書いている数式から考え方の癖や間違った計算方法のパターンを知ったりすることができます。

気軽に声をかけていくことで、授業の雰囲気も硬すぎず、楽しい雰囲気に持っていくことで、少しずつではありますが、数学に向き合ってくれる生徒が増えていくことが多かったです。

数学の問題が解けないことを小学校や中学校の教師、親、友達からなじられたり、けなされたりした経験がある生徒も少なくありません。

教師への不信感のある生徒もいます。

優しい言葉や励ましの言葉で声かけしていくことで、少しずつ生徒によりそうことで、変わっていくことも多いです。

相手のできないことを責めるのではなく、前向きな言葉を選んで話していくとより効果的でした。

どういう間違いのパターンをするのかや、どんな間違った計算方法をしているのかというパターンを多くの生徒から知ることで、板書や解説の内容もよりブラッシュアップしていくようにすると良いでしょう。

まとめ:「生徒の計算ミスのパターンや間違った知識が何なのかを理解して数学の授業作りをしよう!」

偏差値40前後の高校生への数学指導のポイントについてご紹介していきました。

以下のポイントをしっかりとおさえて授業を組み立てて、生徒に向き合っていくことで、数学を捨てずにかんばって勉強してくれる生徒が増えていきます。

・問題の質より量

・数学の基本を丁寧に復習

・声掛けの重要性

同じ問題を何度も解かせ、似たような問題もさらに解かせることで、質よりも量で解き方を覚えてもらいましょう。

指数の考え方やマイナスがついた計算、分数の通分といった中学校までの指導内容の理解が怪しい生徒も多いです。

なぜできないんだとイライラしながら指導するのではなく、根気強く何度も優しく説明していくことを先生方は心掛けてください。

声掛けと仰々しく言っていますが、生徒目線でのコミュニケーションを多くとっといきましょう!ということです。

数学が嫌いだったり、苦手だったりする生徒もいることを忘れずに、人として対等なコミュニケーションをしていくと、より生徒と教師の関係性も良くなり、明るく前向きな授業へと変わっていきます。

大変なことも多いですが、数学が嫌いな生徒や苦手な生徒が問題できるようになったと明るい顔で話してくれた瞬間は、何にも代え難い教師冥利につきる瞬間です。

根気強く指導していきましょう。

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